2024年10月11日金曜日

太田糸音 ピアノリサイタル レポート

2024年9月28日、東京の武蔵野市民文化会館小ホールで行われた、太田糸音さんが出演されたコンサートを聴いてきました。太田さんは第8回仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門に出場し、第3位に入賞されたピアニストです。仙台での受賞のほか、コインブラ・ワールド・ピアノ・ミーティング第1位、サン・ポール・トロワ・シャトー国際ピアノコンクール第1位+聴衆賞を受賞するなど、国内外のコンクールで数多くの賞を受賞されています。現在はベルリン芸術大学修士課程で研鑽を積まれています。この日はベルリンに戻られる前日のコンサートでした。



太田糸音 ピアノリサイタル

【日時】 2024年9月28日(土曜日)

【会場】 武蔵野市民文化会館 小ホール

【出演】 太田糸音(ピアノ)太田糸音さん 公式サイト

【演奏曲目】
J.S.バッハ(F.ブゾーニ編): 無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番 BWV1004よりシャコンヌ ニ短調
L.V.ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調 Op.31-3
R.シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11
アンコール:R.シュトラウス(ゴドフスキ編)セレナーデ


まず驚いたのは、このリサイタルのチラシです。クラシックでこれほど攻めているチラシは初めて見ました。

演奏は、3曲とも素晴らしかったです。仙台のコンクールでのプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番もその通りだったのですが、とにかく安定しています。だから、安心して音楽に身を委ねることができました。そして、構造的にしっかりしていていました。その特性が良く表れていたのがバッハのシャコンヌで、力強く、揺るがず、音楽が大きく、まるで巨大な建築物のようでした。久しぶりに聴いたベートーヴェンのソナタ第18番、そしてシューマンのソナタも同様の大きさと拡がりを感じさせる、説得力がある演奏でした。アンコールの「セレナーデ」は太田さんが大好きな曲ということで、清々しい美しさでコンサートを締めくくってくれました。

アンコール前に太田さんのトークがありました。ここのホールのチラシが有名なこと、明日ドイツに戻ること、ここでコンサートができた幸せ、聴衆への来場感謝、そして引き続き応援してほしいことなどをお話しされていました。仙台でも記者会見の場を仕切るほど、しっかりものだった太田さん。トークコーナーでも淀まず、伝えたいことをはっきり話す姿がとても素敵でした。しばらく日本には戻らない予定だそうですが、帰国の折はぜひまた彼女の演奏を聴きたいと強く思った夜でした。

広報宣伝サポート部門 ボランティア   岡



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