2023年9月6日、上野の東京文化会館小ホールで行われた、坂本彩さんが出演されたコンサートを聴いてきました。坂本彩さんは第6回仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門に出場し、第6位を受賞された兵庫県ご出身のピアニストです。仙台での受賞のほか、全日本学生音楽コンクール、アミグダーラ国際音楽コンクール、アルトゥール・シュナーベル国際コンクールで優勝または最高位を、その他のコンクールでも数多くの賞を受賞されました。ベルリン留学を修了され、現在は活動の拠点を日本に移し、複数の大学での教職のほか、ソロや室内楽で演奏活動に活躍されています。
新進演奏家育成プロジェクト リサイタルシリーズ
坂本 彩 ピアノ・リサイタル
【日時】2023年9月6日(水)19時00分 開演
【会場】東京文化会館 小ホール (上野恩賜公園内)
【出演者】坂本 彩(ピアノ)
【演奏曲目】
【日時】2023年9月6日(水)19時00分 開演
【会場】東京文化会館 小ホール (上野恩賜公園内)
【出演者】坂本 彩(ピアノ)
【演奏曲目】
オール・ブラームス プログラム
ラプソディー第1番 ロ短調 作品79-1
子守歌 作品49-4 (コルトー編)
6つの小品 作品118
ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 作品5
この日は早めに上野に着き、公園の雰囲気をゆっくりと味わいながら、会場入りしました。第6回仙台国際音楽コンクールのファイナル、坂本さんのラフマニノフピアノ協奏曲第2番の力強いタッチを思い出しながら、開演を待ちました。
坂本さんはこの日、ご自身が大好きな作曲家というブラームスの作品ですべてのプログラムを構成されました。前半特に印象的だったのは、6つの小品op.118です。仙台のコンクールの時の力強く、正確なタッチはそのままに、深みと集中度が増したように感じました。ブラームスの後期作品はよく「諦念」や「寂寥」という言葉で表現されますが、坂本さんの演奏からはそれらの言葉よりはむしろ、何かに向かっていく希望を感じました。
後半はブラームスの初期の作品、ソナタ第3番でした。坂本さんは全く集中が途切れず、第1楽章から第5楽章まである大曲を一気に弾き切りました。でも、聴いている側にプレッシャーや緊張を強いることはなく、私も曲の最後まで坂本さんと「集中を楽しむ」ことができました。特筆したいのは第2楽章。落ち着いていて、美しく、詩情を込めた演奏に完全にどこかへ連れて行かれました。
演奏が終わった後、拍手に答えて舞台で挨拶された坂本さん。ブラームスは体力勝負とおっしゃっていましたが、大曲を支える体力はもちろんしっかりお持ちで、聴き手を心をつかむ集中力やブラームスの作品にある深みや味わいもしっかり表現されていたように思います。仙台国際音楽コンクールのファイナルでブラームスを選んでいたら、もしや・・・と妄想するくらい、素晴らしい演奏を聴かせていただきました。この日が坂本さんにとって、東京での初コンサートで、ご自身が学ばれた上野でその機会を得られたことをとても感慨深く語っておられました。仙台の皆様にも、いつか坂本さんのブラームスを絶対聴いてもらいたいと思いつつ、帰途につきました。
広報宣伝サポートボランティア 岡
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