2014年7月7日月曜日
ヴャチェスラフ・グリャズノフ コンサートと公開レッスン
7月4日(金)、常盤木学園高校シュトラウスホールで「ヴャチェスラフ・グリャズノフ コンサートと公開レッスン」が開催されました。グリャズノフさんは2007年、第3回仙台国際音楽コンクールピアノ部門で6位に入賞されています。その前後でも多くの国際コンクールで入賞歴があり、モスクワ音楽院で講師を務める傍ら、演奏活動を続けてこられました。2012年よりくらしき作陽大学の特任教授としても教鞭を取っておられます。
第1部 コンサート
ラフマニノフ/幻想的小品集 作品3
ラフマニノフ/エチュード「音の絵」 作品39
第2部 公開レッスン
受講生/薄木葵さん
受講曲/バッハ/平均律クラヴィーア曲集第2巻より第5番
ショパン/エチュード 作品10-4
前半のコンサートは約1時間。全てラフマニノフプログラムでした。会場全体に響き渡るような、豊かな音量で時に激しく、時に繊細に、強靭なテンポでラフマニノフを弾き、聴衆を圧倒しました。ピアノのコントロールも完璧でまさに「凄い」という言葉がピッタリくる演奏でした。私は第3回の仙台国際音楽コンクールの際はまだボランティアをやっておらず、グリャズノフさんの演奏はこの日初めて聴きましたが、このコンクールの出場経験者のレベルの高さを改めて確認することができました。毎回凄い人達が仙台のコンクールを受けに来ているのですね。出場経験者の皆さんはまさしく仙台音楽界の宝といっても良いと思います。
続く公開レッスンでは課題にバッハ平均律とショパンのエチュードが選ばれました。まずは生徒の薄木さんがバッハ平均律2巻の5番を通しで演奏しました。正確で素晴らしい演奏だと感じました。グリャズノフさんは音楽はこう弾かなければならないということはなく、自分がこれから伝えることは、その中の一つのスタイルに過ぎないと前置きした後、プレリュードとフーガのそれぞれの性格について、言葉や演奏で説明しました。プレリュードは冒頭部は華やかに中間部は厳格に、違う色を出せば曲がまとまることを示唆しました。フーガは芸術的で祈るように、そして各声部の対話を大切に弾くことを要求しました。グリャズノフさんが冒頭部を演奏すると、一瞬で空気が変わり、瞑想的で深い味わいが会場を包みました。以前リヒテルの平均律のCDを聴いた時、このような気持ちを味わったことを想い出しました。その後グリャズノフさんは薄木さんと各声部を分担して、一緒に演奏しながら指導しました。薄木さんは声部間の対話が特に重要という事を自然に体得されたのではないかと思います。
ショパンのエチュードでは、テンポ記号の「プレスト」の意味や楽譜に記されている「コンフォーコ」や「ピュー」などの言葉を生徒が理解しているか、一つ一つ確認しながら曲を解説していきました。グリャズノフさんはこの曲の本質をもっともつかんでいる演奏として、リヒテルの演奏を試聴することを勧めました。やはり、グリャズノフさんはリヒテルから強い影響を受けていると感じました。強弱をはっきりさせ、この曲の激しい情熱を表現するために、楽譜に書かれているショパンの音楽用語の理解がいかに大切かを明確にしてくれました。最後にグリャズノフさんは「自分が何をしたいのかをはっきりさせることが必要、目標を高めに勉強を続けて下さい」とまとめました。
バッハでもショパンでもグリャズノフさんの言葉と演奏で伝えたアドバイスに即座に反応して演奏で応えた薄木さん。正直驚きました。なかなかできることではありません。一週間後にこの日弾いたショパンを披露する機会があるそうですが、グリャズノフさんとのレッスンの内容を活かして、頑張ってほしいと思います。
広報宣伝サポートボランティア 岡

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