5月16日(火)、第6回仙台国際音楽コンクールピアノ部門第3位に輝いた北端祥人さんのピアノリサイタルを聴いてきました。北端さんにとって、仙台は1年振り。「ここへ戻って来れて嬉しい。その気持ちを演奏で表したい」という北端さんの言葉通り、渾身の演奏の後、会場は熱い拍手に包まれました。
宮城学院女子大学音楽科 特別教育計画
北端祥人 ピアノリサイタル
【日時】 5月16日(火) 18:00開演
【会場】 宮城学院女子大学 音楽館ハンセン記念ホール
【演奏曲目】
ブラームス/自作主題による変奏曲 二長調 作品21-1
ベートーヴェン/ピアノソナタ 第7番 ニ長調 作品10-3
プロコフィエフ/ピアノソナタ 第8番 変ロ長調 作品84
アンコール
ショパン/ノクターン 第16番 変ホ長調 op.55-2
この日のコンサートは音楽科を有する、仙台市青葉区桜ヶ丘の宮城学院女子大学内にあるハンセン記念ホールで行われました。私は男性なので、普段女子大学を訪れる機会はありません。構内は緑あふれる静かで美しい環境。こんな場所で学べる学生さんは羨ましいと感じながら、音楽館内にあるハンセン記念ホールに足を運びました。
コンサートの司会はこの大学の特任教授、ピアニストの及川浩治さんが務められていました。及川さんによる紹介の後、北端さんが登場して、コンサートが始まりました。
ブラームスの変奏曲の演奏は、冒頭から祈りを感じさせるストイックな雰囲気で、ピアノに真摯に向き合う北端さんの姿勢がストレートに伝わってきました。変奏の度に徐々に盛り上がり、リサイタルのボルテージもそれにつれて上がってきました。
ベートーヴェンのソナタ7番をライヴで聴くのは初めてでした。素晴らしい曲で、北端さんの個性にピッタリと感じました。第1~2楽章は静謐で深い味わいが、北端さんの真面目な演奏と相まって、まるでベートーヴェンの後期作品のように感じさせます。特に第2楽章の演奏は感動しました。曲の後半は段々とリズミカルになってきましたが、全体的に強弱や表現のメリハリもあり、大きな構成感を感じる演奏でした。
休憩をはさんで、後半はプロコフィエフのソナタ8番。第1楽章のひんやりした感触の音色はプロコフィエフの曲調にマッチして、聴衆の気持ちをすぐに曲の中に引き込みました。第2楽章に入ると、曲の個性に合わせて北端さんの音色が少しずつ温かみを持ってきます。昨年のコンクールの時には限られた曲しか聴けませんでしたが、今回北端さんの表現の幅の広さに接して、改めて第3位入賞が納得させられました。第3楽章は様々な技巧が炸裂する圧巻の出来栄え。北端さんの集中は全楽章を通して維持され、曲の統一感をしっかり印象付けて、聴き応え満点の後半プログラムでした。
アンコールはショパンのノクターン。まっすぐで、少し切ないショパンを聴いていると、気持ちは昨年のコンクールの感動に引き戻されました。北端さんはファイナルでショパンのコンチェルト第1番で、第3位を制したのです。あの時も、「まっすぐで、少しせつない」ショパンに会場が沸いたことを想い出しました。
北端さんの仙台、東京での出演コンサートはあと3日間あります。週末はいよいよヴェロさん&仙台フィルとのショスタコーヴィチ。そして来週24日は東京でのランチタイムコンサート。こちらは席数も多くありませんが、まずはHakuju Hallに問い合わせてみてください(公式サイト:トップページ右下のニュース欄のランチタイムコンサート案内の項に詳細)。
この日のコンサートを聴いて、確信しました。今回のコンサートシリーズに足を運ぶことを躊躇した人は、10年後に大きな後悔が待っていることを。
広報宣伝サポートボランティア 岡

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