おや、ここは何か暖かい!
11月20日、宮城野区文化センターPaToNaホールで仙台フィル首席チェロ奏者、三宅進さん監修のコンサートシリーズ "Music from PaToNa" 第3回 「こきゅうをあわせる」を聴いてきました。
出演
芦澤暁男(仙台フィル首席フルート奏者)
西沢澄博(仙台フィル首席オーボエ奏者)
日比野裕幸(元仙台フィルクラリネット奏者、宮城教育大学教授)
水野一英(仙台フィル首席ファゴット奏者)
須田一之(仙台フィル首席ホルン奏者)
倉戸テル(ピアニスト、宮城教育大学教授)
三宅進(司会、音楽監修)
助川龍(司会、曲目解説)
プログラム
モーツァルト/ピアノと管楽のための五重奏曲 K.452
プーランク/ノヴェレッテより第1曲「ハ長調」
プーランク/三重奏曲
プーランク/六重奏曲
このシリーズは仙台フィル首席チェロ奏者、三宅進さんが監修し、毎回仙台フィルメンバーを中心にした出演者により室内楽を楽しむというコンセプトで続けられ、今回で3回目となっています。開演時間の7時を過ぎるとおもむろに三宅進さんが登場、舞台を一回りしながら「今日は本当に寒い、寒い・・・・。おや、ここは何か暖かい」という独白劇でコンサートの幕が上がりました。満席の会場の雰囲気は聴衆の期待で満ちていて、暖かいどころか、熱いほどでした。続いて、コントラバスを抱えた助川龍さん(仙台フィルコントラバス首席奏者)が登場、お二人の掛け合いも楽しい導入トークを経て、助川さんの曲目解説があった後、5人の演奏者が登壇、最初の曲のモーツァルトの五重奏曲が始まりました。今回のテーマは木管楽器による合奏。素晴らしい響きのホールに妙なるモーツァルトが共鳴しました。
三宅進さん監修のこのコンサートシリーズを聴くのは初めてでしたが、三宅さんや他の出演者と会場が一体となった雰囲気はとても心地よく、三宅さんと聴衆が一緒になってこのシリーズを盛り上げてきたことを実感させてくれました。前半の休憩の最後に三宅さん、助川さん、西沢さんの3人から来年度もこのコンサートシリーズが継続されるという重大発表がありました。三宅さんの監修は変わりませんが、選曲等のプロデュースに助川さんと西沢さんが加わり、二人三脚で進められることも発表されました。来年度の内容等が発表されるのはもう少し時間が必要とのことでした。会場では三人それぞれの具体的な構想が予告されたのですが、このシリーズのFacebookにもそこまでは書かれていないので、ここでは内緒にしておきましょう。
後半はオールプーランクプログラム。助川さんにプーランクの魅力を問われたピアノストの倉戸テルさんによると、その音楽の魅力は曲想が変化に富んでいていて、色彩が次々と移っていくところだそうです。この日演奏されたプーランクの曲はまさしくその要素が満載で、明るさと切なさ、快活さと物憂げ、律動感と弛緩、真面目と諧謔が刻々と入れ替わる魅力に満ちた曲ばかりでした。プーランクが没して、まだ50年しか経たないそうですが、どの曲も分かりやすくて、しゃれた作品ばかりで、木管楽器の魅力を堪能しました。倉戸テルさんも美しい音色とバランス感覚で的確なサポートでした。
アンコールは「赤とんぼ」と「たき火」。基本旋律を受け持つピアノに管楽器がそれぞれに色付けを加えるシャレた編曲に魅了されました。これでコンサートも終わりかと思ったら、ドアの外で三宅さんと助川さんのチェロとコントラバスによる見送り演奏が待っていました。これまで様々なコンサートを経験しましたが、見送り演奏があったコンサートは正直初めてで、感激しつつホールを後にしました。
この日のコンサートは見送り演奏の他にも、これでもかと言えるほどの嬉しい仕掛けがあり、ボランティアとしてコンサートを企画する機会がある私にとって、多くのヒントも頂きました。そして、それらの仕掛けにもまして、特筆すべきは「会場の一体感」でした。そこには三宅さんと聴衆がこれまで一緒に作り上げた暖かく楽しい空間が間違いなく存在していました。それは三宅さんの人柄によるところが大きいかと思います。この日の一夜を一言でまとめると、「ここにいられる幸せ」を実感できたコンサートだったといえるでしょう。
このシリーズ、次回(このリンクの下部に詳細あり)は今年度の最終回Vol.4 「ききあう」で、先約があり止むを得ず出演できない一人を除いて、仙台フィルのチェロ奏者全てが出演するという今後二度とないであろうコンサート(三宅さん談)とのことです。さて、今度はどんなサプライズが待ち受けているでしょうか?
広報宣伝サポートボランティア 岡

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