ホジャイノフさん、カッコよすぎる!
11月23日(日)、山形交響楽団第240回定期演奏会に行ってきました。今回の目的は客演のニコライ・ホジャイノフさんを是非聴きたいということでした。と言うのも、仙台国際音楽コンクール公式サイトの「クラシックソムリエが案内する Road to 仙台国際音楽コンクール」を連載頂いているお一人、高坂はる香さんのサイトで注目のピアノストの一人としてホジャイノフさんが紹介されていたからです。今年の「せんくら」でも高坂さんとお話する機会があり、ますます「予測のつかない男」ホジャイノフさんを聴いてみたくなり、山形まで出かけることにしました。
山形交響楽団第240回定期演奏会
テーマ「エンサイクロペディア、Bより。」
プログラム
ベルリオーズ/序曲「リア王」作品4
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58
ブラームス/交響曲第4番 ホ短調 作品98
指揮 飯森範親
ピアノ ニコライ・ホジャイノフ
会場は山形テルサホールでした。私は山形交響楽団の定演を聴くのはは初めてでしたし、この山形テルサホールも初めてお邪魔しました。山形交響楽団の音楽監督飯森範親さんがこだわって使っているこのホール(「マエストロ、それはムリですよ」49ページ~)にも期待大でした。実際この日の公演を聴いてみると、その音響の素晴らしさに驚きました。オーケストラの各楽器の音がクリアーに聴こえてくるのです。この日のメイン2曲は有名な曲なので何度も聴いたことがあるのですが、普段は隠れて聴こえなかった副旋律や低音楽器の動きが手に取るように聴こえてきました。
さて、演奏ですが、ホジャイノフさんはやはり凄かった。高坂さんのブログに書かれている「とにかくこだわって、しつこくこだわりぬいて鳴らすピアニシモ」は美しく、音の粒が恐ろしいほどに揃っていて、トリルも神々しいほど完璧でした。もちろん、フォルテのバランスも問題なく、曲全体の統一感がただものではないのです。22歳の若者がベートーヴェンの精神世界をここまで表現できるものなのでしょうか(それが決して大袈裟ではないことに、この日の聴衆は頷いてくれると思います)。しかも、ホジャイノフさんは派手なアクションは一切せず、背筋を伸ばした姿勢をほとんど変えず、黙々とピアノに対峙して、これはカッコよすぎます。
大きな拍手にクールな笑顔で応えたホジャイノフさんは小さく頷いて、アンコールを弾き始めました。これがテクニックを駆使した、超絶ともいえるピアニスティックな曲。それをサラリと弾いて、会場を沸かせて去っていきました。
休憩後は、ブラームスの交響曲第4番。これがまた超が付くほどの熱演でした。飯森さんも東京エレクトロンホール宮城復旧直後のマーラー「復活」公演を彷彿とさせる情熱的な指揮で、オーケストラもそれに応え素晴らしい演奏を聴かせてくれました。前半は十分な間合いを取った、深い呼吸感を感じさせる奥深い意思を感じさせる演奏、後半は魂を込めた前へ、前へという力強い演奏。枯淡な境地を描いていると言われているこの曲がまるで、人生をぐいぐいと切り開いているように聴こえました。演奏が終わると勿論、大きな拍手が待っていましたが、仙台ではあまり見かけないスタンディングオベーションも起こり、この日の演奏内容を象徴していました。
演奏終了後、ホワイエで出演者インタビューがありました。これは山形交響楽団の定演の恒例アトラクションのようでした。まずはホジャイノフさん、そして、飯森さんのインタビューがありました。高坂さんのブログを読んだ後だったので、ホジャイノフさんは一体何を語るのか興味津津でしたが、この日は「日本には何度も来ています。日本の食べ物の美味しさと人々の温かさが好きです」といった優等生的なコメントでしたし、得意なはずの日本語も封印されていました。
普段私が聴くオーケストラはほとんど仙台フィルなのですが、異なった都市のオーケストラを聴くのも、とても面白いです。ホールの響きやオーケストラの登壇の仕方、聴衆の拍手のタイミングなども違いますし、この日はオーケストラの配置も第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが両翼に座るタイプで、新鮮でした。
なお、仙台フィルの会員は山形交響楽団定演のチケットが割引になることをご存知ですか?お隣の県同士の二つのプロオーケストラ、どちらも応援していきたいものですね。
広報宣伝サポートボランティア 岡




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