2014年5月18日日曜日

仙台フィル第282回定期演奏会

5月16日、17日の2日間、仙台フィルハーモニー管弦楽団第282回定期演奏会が日立システムズホール仙台コンサートホールで行われ、私は初日を聴いてきました。


協奏曲でのソリストは第3回仙台国際音楽コンクールヴァイオリン部門優勝者のアリョーナ・バーエワさんでした。震災直後仙台に駆けつけて、ヤマハ仙台店の前で演奏してくれた以来の来仙。バーエワさん、お待ちしていました。


プログラム

プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番  ト短調 作品63
マーラー/交響曲第4番 ト長調


出演

山田和樹(指揮)
仙台フィルハーモニー管弦楽団
アリョーナ・バーエワ(ヴァイオリン)
高橋絵理(ソプラノ)


今回のコンサートマスターは神谷未穂さん、そして仙台フィルに、この春より新たにヴィオラ首席に井野邉大輔さん、コントラバス首席に助川龍さんが入団されました。

前半はプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番。私は第3回のコンクールの時はまだボランティアに加わっていなかったので、バーエワさんのライヴに接するのはこの日が初めてでした。バーエワさんのプロフィールをいくつか見ると、テクニックの凄さを紹介しているものが多いのですが、実際聴いてみると、技巧を技巧と感じさせないほど、その切れ味は気持ちがよく冴え渡っていました。第1楽章冒頭の無伴奏ソロから第3楽章のダイナミックで華やかな技巧が入り乱れる結末まで、集中は全く途切れず前進性が維持されていて、聴いた後は爽快な気持ちにさせられます。第2楽章の清澄な美しさも特筆ものでしたが、そこでもバーエワさんの前に進もうという姿勢が貫かれていて、全曲を完全な統一感のうちに弾ききり、深い印象を残してくれました。もちろん山田和樹さん率いる仙台フィルのサポートも万全で、舞台を華やかにしたバーエワさん真紅のドレスも映え、満足した会場からは拍手が途切れず、何度もコールが繰り返されたのも当然の演奏でした。

後半はマーラーの交響曲第4番。山田和樹さんは匂い立つような芳醇さをふりまきつつ、全編を暖かさに満ち溢れた雰囲気で構成し、会場を幸福感で包み込みました。大曲の間に挟まり、ともすれば深みに欠けると言われる交響曲第4番ですが、山田和樹さんの手にかかると、そんな言葉は当てはまらないことが分かります。客席で耳にした「この曲、こんなに良い曲だったっけ?」という声がこの日の演奏を象徴していたように思いました。これまで山田和樹さんの演奏を何度が聴く機会がありましたが、共通するのは「おおらかさ」。いつ聴いても、不自然さを全く感じさせず、曲全体をのびのびした人間味に満たして、清々しい感動を与えてくれます。きっと山田さんはオーケストラ全員から無理をしない自然体の演奏を引き出す不思議な力を持っているのだと想像します。滑らかな歌声で終楽章を締めくくった高橋絵理さんの歌唱も素晴らしかったし、仙台フィルの木管群も出色の味わいでした。この演奏の後も会場の興奮は醒めやらず、この日は何時にもまして拍手の時間が長く続きました。



2日目の終演後、バーエワさんにお時間を頂き、コンクール広報宣伝サポートボランティアの有志でショートインタビューをさせていただきました。緊張感が覆っていた本番とは変わって、可愛さを感じさせるバーエワさん。どんな質問にも素直でストレートに応じる姿勢に魅了され、一遍にファンになってしまいました。このインタビューの内容は7月発行予定のボランティアによる広報紙「コンチェルト」次号に掲載しますので、ご期待ください!


速報!この11月行われるロン=ティボー=クレスパン国際コンクールヴァイオリン部門でバーエワさんが審査委員に選ばれました。


次回第283回定演はソヌ・イェゴンさん登場。必聴!


広報宣伝サポートボランティア   岡  

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