2018年1月19日金曜日

第7回仙台国際音楽コンクール内容発表記者会見

1月17日(水)東京ミッドタウン内にて、第7回仙台国際音楽コンクール開催発表の記者会見が行われました。仙台からコンクールを遂行する仙台市、仙台市市民文化事業団が参加した他、郡和子市長(第7回仙台国際音楽コンクール組織委員会長)、海老澤敏運営委員長、野島稔ピアノ部門審査委員長、堀米ゆず子ヴァイオリン部門審査委員長も臨席され、新聞社、音楽専門誌、音楽評論家、ライター等の皆様の前で、第7回コンクールの内容が初めて発表されました。では記者会見の内容を、順を追ってご紹介いたします。


郡和子仙台市長挨拶


皆様、改めましてこんにちは。仙台国際音楽コンクール組織委員会の会長を務めております仙台市長の郡と申します。このたび第7回仙台国際音楽コンクールの開催概要が決定いたしましたので、今日発表の場を設けさせていただきましたところ、多くの方々にお集まりいただきまして、大変嬉しく思っております。心から感謝申し上げます。ありがとうございます。開催概要につきましては後ほど事務局の方から説明させていただきますので、私は一言ご挨拶をさせていただこうと思います。このコンクールはご周知のように、仙台開府400年を記念して平成13年に始められたものでございます。今回は7回目、3年毎の開催でございまして、この間世界の若手音楽家の登竜門として多くの方々に参加していただきました。多くの才能を輩出してきたことは言うまでもないことと自負しているところでございます。若い音楽家の皆さんが世界で大きく羽ばたいていただくということを仙台市民が強く期待して、このコンクールに取り組んでおります。この3月にはご承知のように東日本大震災から7年をむかえる訳ですね。震災後各地から駆けつけてくださった音楽家の皆さんたち、それからまたこの国際音楽コンクールに縁がある方々の国内外でチャリティーコンサートを開催していただきまして、人々の心を癒し、励ましをいただきましたとともに、復興に向けて私たちに大きな、大きな力を与えていただきました。本コンクールをはじめとした、楽都仙台の取り組みによって広がった絆というのは、今もなお私たち仙台市民の大きな心の支えとなっているところでございます。このコンクールは公正な審査と併せて、回を重ねるごとに出場者の皆様のレベルが本当に高くなってきていると評価をいただいているところです。そしてまた、250名ほどの市民ボランティアの方々に参加をいただいているのですが、出場される方々への温かいホスピタリティやきめ細やかな運営が大きな特徴だと評価をされておりまして、私も嬉しく思っているところでございます。今後とも市民の皆様との協働でコンクールの更なる発展に向けて力を尽くして参りたいと思っているところでございます。次回のコンクールはちょうど東京オリンピック・パラリンピックの前の年ということになります。日本に対する海外の皆様の注目も一層高まっている時期でございますので、世界の優秀な音楽家の皆様に挑戦していただき、このコンクールの素晴らしさと仙台の魅力を世界に発信して参りたいと思っているところでございます。今年の6月から出場者の募集をさせていただきますので、今日ご登壇いただきました海老澤運営委員長、野島審査委員長、堀米審査委員長をはじめ、今日お集まりいただきました皆様にはこれまで以上のご支援とご協力をいただきますように心からお願い申し上げます。以上、私からのご挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございます。どうぞよろしく申し上げます。


第7回仙台国際音楽コンクール概要説明

続いて、仙台市文化観光局文化スポーツ部文化振興課中山課長より第7回コンクールの開催概要の説明がありました。概要はコンクール公式サイトおよび後述を参照いただき、ここでは特筆したい第7回コンクールの特徴のみを記します。

① これまでと異なり、最初にピアノ部門、その後にヴァイオリン部門が開催されます。

② 第4回ピアノ部門優勝者のヴァディム・ホロデンコ氏が審査委員に就任しました。

③ ヴァイオリン部門セミファイナルの課題に、コンサートマスターとしての演奏が加わりました。

④ オーケストラの指揮は、ピアノ部門は広上淳一氏、ヴァイオリン部門は高関健氏が担当します。

⑤ ヴァイオリン部門予選のオーケストラ(指揮者なし)は仙台フィルハーモニー管弦楽団と山形交響楽団のメンバーが担当します。


海老澤敏運営委員長挨拶

海老澤でございます。第6回に続きまして、来年第7回になっております、この仙台国際音楽コンクール。ただ今、会長様である市長様がおっしゃったように、そして皆様のお手元にありますような資料をご覧いただいてもお分かりのように、本当に事務局も至れり尽くせりの仕事をなさってくださり、そして今日発表ということになりました。私もこのコンクールは最初のころから関係しておりまして、今回第7回になるのですが、第6回までで本当に世界的に名高いコンクールに育ったと思っております。これから更なる発展が続くと思うのですが、皆様のお手元にある資料で、今事務的な説明がございました。そして、その他の内容的なことはこれから両審査委員長がお話しくださるのですが、もう非常に沢山の優秀な人材が選ばれて、育って、そして他のコンクールでも活躍するという、ちょっと考えられないような発展を見ていると私は思っております。それからもうひとつ、先ほどもご指摘がありましたように、この音楽コンクールでは、西洋音楽の代表的な楽器であるピアノとヴァイオリン、この2つの楽器に集中しておりますが、それを支えてくださる審査委員の方々も、それからまた市民の皆様も協力して、さまざまなバックアップをして下さっています。私も外国のコンクールも含めて、いろいろなコンクールに関係してきましたが、これほど緻密な組織というのは本当に初めてでございます。そういう点で、仙台市が外国に誇り得るものにすでに育っておりますが、これから益々発展を重ねていくように、私も頑張ってみたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。


野島稔審査委員長挨拶およびピアノ部門説明

皆様、こんにちは。野島です。私は随分長く、第1回目からこのコンクールに関わっています。このコンクールの変遷というのでしょうか、発展してきた姿を見て参りまして、今海老澤先生もおっしゃっておられましたが、よくここまで立派になったと非常に嬉しい実感を持っております。やはり私も他の大小の国際コンクールを審査して、見てまいりましたが、実感いたしますのはその町や市、主催者のコンクールに対する姿勢や想いが、そのコンクールの特色にもなり、個性、価値、性格というものにかなり密接に結びついているということです。昔から仙台市は音楽に親密感を持っており、私も子供のころから仙台市で何回か演奏をしましたけれど、やはり仙台市の場合は、音楽というものを親密に受け止めて、じっくりとそれを味わうという風土があるということを、私も当時から感じておりました。今、ボランティアの方が沢山いらっしゃるということですが、コンテスタントの話を聞きますと本当にこれ以上なく、皆素晴らしい経験をして帰っている。その口コミ、仙台はとても良かった、素晴らしい運営の仕方だったということ(評判)が、このコンクールの輪が広がって、どんどん世界に広まっている、まさに原動力、一番大きな原因になっているのではと私は思っております。

(次回の)コンクールの具体的な課題曲は新しいものではなく、前回と全く同じです。と申しますのも、私はピアノ部門として、この課題曲の出し方は、ほぼ理想的なのではないかと自負しております。限られた日数、時間の中でコンテスタントがどういう音楽家なのか、どういうピアニストなのかを見極めるのに必要なものが、判断の材料としてこの上なくまとまっているものではないかと考えています。特に、堀米先生に強力におすすめされた、(ファイナルの)コンチェルトを2曲にしたらどうかということが非常に素晴らしい決定で、2曲になったということで、数倍このコンクールの存在感というか、一つの完結感が出たといったらよろしいでしょうか。とにかく素晴らしい決断だったと思います。

ピアノ部門は最初(コンクール開始当初)は全部コンチェルトとでという(発想)から始まりましたが、ピアノの場合は1曲もソロを聴かないでいいのかという疑問もありまして、第一次予選はショパンのエチュードを何曲かとモーツァルトのクインテット版といったものの中から第1楽章か第2~3楽章という折衷案で始まりました。第1回から第3回はそれでいったでしょうか。第4回から(予選を)ソロだけにしようということになりました。楽器の性質上、ピアノはやはり一人で弾くのも聴きたいということで、思い切って第一次予選をソロに致しました。

前回も説明したのですが、(セミファイナルで)ベートーヴェンの3番か4番のどちらかを弾くというのはかなり思い切った選曲に見えますけれども、やはりこの3番と4番はかなりキャラクターが全く異なります。一つの宇宙を両曲とも孕んでいるということで、将来そのピアニストがどういうレパートリーを選択するにしても、まずこの曲のどちらかをある程度良く弾けなければいけないという発想から、このように決めました。大方の審査委員の人たちは素晴らしい選曲だと絶賛しておりました。そういうことで、また後でご質問があったらお受けします。皆さんどうぞ、仙台のコンクールをよろしくお願いいたします。



堀米ゆず子審査委員長挨拶およびヴァイオリン部門説明



こんにちは。堀米です。楽器がないと、ちょっと緊張してしまいます(笑)。野島先生がおっしゃられたように仙台のコンクールは皆さんのボランティア精神と本当にきめ細かいスタッフの方々の度重なる会議で、どこから攻められても本当に落ち度がないという、素晴らしいことになっています。たとえば、審査委員の間でも採点方法が非常に評判になりまして、クレーメル氏が唯一やっているコンクールからも、その前に仙台の採点方法を教えてくれという連絡がありました。公明正大なやり方で、たとえばもしも同点になった場合のやり方でも本当に各種ありまして、非常に評価が高いです。

日程については、なぜヴァイオリンとピアノが逆になったかとお思いになる方もおられると思います。実は来年はヴァイオリンコンクールの大当たりというか、厄年というか・・・の年でして、すべての大きなコンクールが5~6月に重なるんですね。エリザベートとモントリオール、マイケルヒルズと仙台。チャイコフスキーはまだ発表していませんけれど・・・。そういうことから考えますと、一応発表されているエリザベートだけでも(重複は)避けて、もしかしたらエリザベートをやった後に仙台に来てくれる人がいるかもしれないということで、野島先生にお願いして、順序を逆にさせていただきました。

それから、課題曲について少しお話します。課題曲を決めるというのは本当に難しくて、前回やったシューマンもメンデルスゾーンも本当に素晴らしいと思ったのですが、今回はファイナルの方に大きくて、ロマンティックなコンチェルトを入れさせていただきました。それで、私が思い切って2つのコンチェルトを推したというよりは、2つを出場者たちが練習してくるので、一つしか弾かせないのは可哀そうだなと思って、2つとも弾けるようにということで(ファイナルの)日を3日間取ってもらえるように、前回からしたのです。また、ピアノ部門がファイナルにモーツァルトのコンチェルトを持ってきたのは素晴らしいなと思いました。それでモーツァルトと大きなロマンティックなコンチェルトの2曲ということで、真似させていただきました。

そこから考えると、予選をどうするかということですが、室内オーケストラでできるコンチェルトといえば、やはりバッハなんですね。そして(バッハの)1番と2番というのはベートーヴェンの3番と4番のピアノコンチェルトほどのスケールはありませんけれど、1番と2番で全く様子が違うコンチェルトですので、それをどう選んでくるか・・・。そして、イザイのソロというのは6つあるのですが、その中の3番、5番6番というのは比較的短く、バッハとイザイを弾いて30分以内で収まるというのと、それから全体のバランスを考えた時、フレンチすなわちラテン系の曲目が少ないので、ここでイザイという北端ですがラテン系のベルギーの偉大な作曲家のものを入れました。ちなみに皆さんご存知のことと思いますが、エリザベートコンクールはもともとイザイコンクールとして始まったので、そのような観点もあります。

セミファイナルですが、私も2回目から審査委員をさせていただいておりますが、そのころやっていた近代物の中から厳選して3つ、ストラヴィンスキー、プロコフィエフの1番とバルトークの2番(からの選択)と決めました。バルトークの2番は、本当に仙台フィルの上達を見ているようで、2~4回目までずっと課題曲に入っていたのですが、回を上げるごとに素晴らしくなっていったのを覚えています。それと指揮者の高関さんは私の先輩で昔一緒にカルテットをやった仲間なんですけれど、彼もこのバルトークの2番は卒業試験で弾いて、暗譜でも振れるという位の強者です。先回広上先生に本当にものすごくサポートしていただいて、皆満足して帰りました。今度また高関先生にサポートしていただけて、受ける子たちは本当に幸せだなと思います。そして、近代物のコンチェルトの後の「コンサートマスターとしての演奏」があります。前回はシューマンのコンチェルトの後に「序奏とロンドとカプリチオーソ」または「ツィガーヌ」が入っていたのですが、今回実はクレーメルさんが「コンサートマスターをやらせたらどう?」と、この間ふと、おっしゃいました。海外ではそのようなことをやっているコンクールはあるのですが、日本では初めてだと思います。確かにここで賞を取った後、皆が皆ソリストになれる訳ではありませんし、(ソリストに)一番近い席のコンサートマスターに実際になっている入賞者の方も沢山います。ヤンケさんもドレスデンやトーンハレなど、素晴らしいところのコンマスもやってらっしゃいます。じゃあ、そこに座って弾いてもらおうと・・・・。そして曲目は堀副委員長、ロドニー・フレンド先生、仙台フィルさんと相談しまして、極めつけといえるブラームスのシンフォニー(1番)の第2楽章のソロと「ツァラトゥストラ」の非常に超絶技巧があり、その後オーケストラとの絡みもある部分を選びました。ソリストとしての資質とコンサートマスターとしての資質を問う良い機会になると思います。その時、実際のコンマスの人は、補佐ではないですが(笑)、出演者の隣に座ってもらってもらうことになっています。

そして、ファイナルはモーツァルトの5曲ある中のどれでもどうぞということです。それから、ベートーヴェン以降の大きなコンチェルトですね。近代まではいかない、ロマンティックな、いわゆるヴァイオリンコンチェルトを書き出しましたので、そこから選んでいただこうと思います。

審査委員ですが、これまでの審査委員からの評判も素晴らしくて、この前初めて引き受けてくれた人の中にも「世界一だ」といって帰った人もいました。だから今回も、ほどんど即答で引き受けていただきました。あと一名打診中です。新しい方としてはオランダのヴァイオリニスト、イザベル・ファン・クーレンさん。そして、スミルノフさんはジュリアードを経て、クリーブランド音楽院の学長をされた方、オリヴィエ・シャルリエさんはパリ音楽院の先生。あとは前回やっていただいた方にお願いしました。2週間の間にこれだけのコンチェルトを若い人がほどんど初めて弾くという・・・。コンチェルトを弾く機会というのはやはりほとんどないので、オーケストラと弾けるというだけで、皆すごく喜んで来ますね。だから、なるべく沢山の方に挑戦していただきたいと思っております。ありがとうございました。



質疑応答の内容

Q:西洋古典のモーツァルトやブラームスの時代を大切にしているコンクールと拝察しました。モーツァルトを重視しておられる理由をおうかがいします?

A:モーツァルトについては、ほとんど全ての曲が素晴らしく、傑作の森が連なっていると思います。今回のファイナルで選択して弾く5曲というのは、20番以降に比べると演奏会に取り上げられることはそれほど多くないコンチェルトです。しかし、作品の質と言ったらよいでしょうか。性格はスケールがどんどん大きくなって、20番以降グランドマナーの曲が多くなっていくのですが、この辺(今回の課題曲)というのがむしろモーツァルトらしく、円熟の一つの頂点と見なすことができると思います。海老澤先生はいかが思われますか?まさに一つ一つが宝石のような輝きを放っています。ですから、モーツァルトというのはどうしても外せないレパートリーだと思っております。(野島)

A:(モーツァルトの)ヴァイオリンコンチェルトはピアノコンチェルトのように沢山はありませんし、比較的若い時代のものばかりです。K.207からK.219まで、割と一気に書きあげたようなところがありますので、ピアノコンチェルトにある円熟味みたいなものはないかもしれませんが、でもだからこそモーツァルトの良さというよりは、モーツァルトらしさというのでしょうか、音楽の基本になっているもの(があると思います)。私がいつも音楽の基本と思っているのは、グラツィオーソ(優美に、優雅に)とリゾルート(決然と)とカンタービレ(歌うように)なのですが、その3要素のようなものをどれだけ自分で身に着けて演奏できるかなということが、聴く方としては興味があります。逆に、モーツァルトが上手くない人は・・・良くない(笑)。と思いますね。海老澤先生いかがでしょう?(堀米)

A:モーツァルトということで私に回ってきてしまったのですが、この選曲について私は全く口を出しておりません(会場笑)。前回もそうですけれど。ですから私がいるからということは、全くございません。ピアノにしても、ヴァイオリンにしても審査委員長、審査副委員長を中心にお決めになったのです。一つだけ言わせていただければ、ピアノについてはこのK.450台というのは、一般には、ピアニストもなかなか弾かないですね。でも私はモーツァルトのウィーン時代のこの辺り(の曲)があるからこそ、この後のニ短調もそれ以外の曲も出てきたと思われるので、非常に重要だと思います。本当によく選んでくださったと思っております。それからヴァイオリンのコンチェルトはウィーン時代のものはございません。しかし、彼のウィーン時代にはヴァイオリンも弾いた訳ですね。そして、ヴァイオリンの古典派のレパートリーとしては、やはり他にほとんどないじゃないですか。ですから、これもまた見事な選曲と思っております。一言だけ付け加えさせていただきました。(海老澤)

A:少し付け加えさせていただきますと、モーツァルトがどうして難しいかと申しますと、私の時も含めて大半の若いピアニストは、例えばラフマニノフ、チャイコフスキー、リスト、ロマン派の作曲家から入っていく人が多いと思います。若い時にチャイコフスキーやラフマニノフの自分のパートさえ完璧に弾いていれば、オーケストラとやった時それほど戸惑うことはない・・・。というか自分が弾くのに忙しくて・・・・というところがありますが、モーツァルトの場合はオーケストラを理解しないでソロのパートを弾いても全く弾けないんですね。要するに音楽にならない。ですからトータルな理解度といいますか、スコアを見た時にオーケストラとソリストは融合しなければ弾けないという、そういう曲でもあるのです。この辺りの曲は。コンテスタントに聞きますと、オーケストラのトゥッティが始まって、自分のソロが出てくる間に頭が真っ白になったという人が結構いるんですね。ですから、はやりそういうことが大事だということがここで分かるということを若いうちに体験しておくことも大事かと思います。(野島)

A:私も付け加えますと、モーツァルトが難しいというのは思いがけない落とし穴があるのがモーツァルトなんですね。真っ白になって、3回目はどこに行くんだっけという、間違ってみないと分からないような、本当に恐ろしいところがモーツァルトにはあります。あとはベートーヴェンにもですね。ですから前回のヴァイオリンコンチェルトは2曲続けて当日やってもらっていたのですが、今回は日を分けました。例えばモーツァルトを弾いて、次の日別のコンチェルトとか。またはロマンティックを弾いて、次の日にモーツァルトとか。気を入れ直して集中していただかないと、思わぬ落とし穴がありますので。(堀米)


Q:ヴァイオリン部門のセミファイナルに「コンサートマスターとしての演奏」を加えたことについて、もう少し詳しく、お伺いしたいです。この課題を入れられたことで、出場者のどんな成長を期待されていますか?

A:私たちは(オーケストラ奏者の曲中での長大なソロ演奏を)大ソロと言っていますが、大きなソロをやっぱりソリスティックな音で弾いてもらいたいし、技術的にもソリスト級にと言ったら、オーケストラにも難しいものが沢山ありますので失礼なのですが、でも(大ソロは)難しんですね。せっかく
仙台フィルさんという素晴らしいオーケストラがバックにいて下さるのですから、そういう体験もやってもらえたらなと。もしかしたら自分が気が付いていないコンサートマスターの資質を、自分達で見つけるかもしれませんし。逆に、そのようなソロで弾く機会もなかなかないかも知れませんね。そういうこともあって、入れました。(堀米)


Q:コンクールに「コンサートマスターとしての演奏」を入れるのは日本で初めてということですが、外国ではどんな例がありますか?

A:マイケルヒルで、またはジュネーヴでやったという・・・・でも毎回やっているかどうかは分かりませんね。その課題曲までは把握しておりませんが。でもこの資料の最後に書いてありますように、ここで育った人達でも素晴らしいところのコンサートマスターになっている人が沢山いますので、そういう方向もあるのかなと。(堀米)


Q:ピアノに関して、課題曲のことをお聞きします。クラシックやロマンティックの曲に集中しているように思われますが、課題曲に現代音楽、あるいはコンテンポラリーといった音楽を据えてという発想はこれまで有りましたか?課題曲として敢えて置かない理由を教えてください。

A:課題曲としては、多分可能性は薄いと思うのですが。第一予選やオーディションの審査のところで自由(にプログラムを組める)なところがありますので、そこで自分の一番特色を出せるものを弾けるんですね。今まで仙台では、20世紀初頭のものをセミファイナルに入れたことがあります。バルトーク3番など。バーバーを入れたことがありましたが、弾いた人は誰もいませんでした。他にラヴェル、プロコフィエフなどの4~5曲のうちの1曲を弾いてファイナルに進んだということなのですが、考えてみますと(この時代のものは)ファイナルの方に持っていくべきではないかと。(このような曲で)セミファイナルで振るい落とすには適切なものではないということで、次回から採用されなくなりました。ですから、もしコンテンポラリーを特色とするんでしたら、そういう若い人達というのは世界中沢山コンクールがありますので、そういう特色を持っているコンクールを選ぶべきだと思います。(野島)

Q:逆にそのようなコンテンポラリーを置かないというのも、このコンクールの特色の一つと言えるのでしょうか?

A:はい。まずこのレパートリーを見ていただければ、そのコンクールの性格というのでしょうか。まずは基本を大切にというところでしょうかね。非常にスタンダートと言えば、これ以上スタンダートなレパートリーはないかもしれないというところにこだわっているのが一つの特色かもしれません。(野島)


Q:堀米さんにお伺いしたいです。予選のバッハというのは、指揮者なしということですね。

A:はい。(堀米)


Q:自分でオケに合図をするといった、弾き振りの姿も審査の対象になりますか?

A:自分が一緒にトゥッティを弾くことになると思いますので、自分で指揮する場所はないと思います。前回のモーツァルトもそうでしたし、まあ一緒に弾く弾くという感じですね。(堀米)


Q:セミファイナルでの「コンサートマスターとしての演奏」でソロを弾く時は、後ろのオーケストラをリードするような資質とか、指揮者とコンタクトを取るとか、そういう面も審査の対象になるということですか?

A:それは本当に個人個人の審査に任せます。だから、そういうところを見る人もいるかも知れませんし、音質を見る人もいるかも知れない。でも、シュトラウスの場合はオーケストラと絡みますので、もちろんオーケストラのパートをすべて把握していなければ弾けませんし、やはり隣に座ってみたり、周りに座ってみるとオーケストラの人達もすぐ分かりますから、そういうことも面白いかなと思います。(堀米)

全体準備スケジュール

出場申込: 2018年6月14日~2018年11月14日(当日消印有効)
予備審査: 2019年1月~
予備審査結果: 2019年2月15日までに発送
課題曲変更期限: 2019年3月15日


コンクール/ピアノ部門

予選: 2019年5月25日(土)~27日(月)
     (独奏 概ね36名)
セミファイナル: 2019年5月31日(金)~6月2日(日)
     (オーケストラとの共演、12名)
ファイナル: 2019年6月6日(木)~8日(土)
     (オーケストラとの共演、6名)
ガラコンサート: 6月9日(日)
     (オーケストラとの共演、1~3位)

コンクール/ヴァイオリン部門

予選: 6月15日(土)~17日(月)
     (独奏とオーケストラ(指揮なし)との共演、概ね36名)
セミファイナル: 6月21日(金)~23日(日)
     (オーケストラとの共演、12名)
ファイナル: 6月27日(木)~29日(土)
     (オーケストラとの共演、6名)
ガラコンサート: 6月30日(日)
     (オーケストラとの共演、1~3位)



第7回仙台国際音楽コンクールの概要は
仙台国際音楽コンクール公式サイト
に詳しく発表されています。


いよいよ第7回仙台国際音楽コンクールのスタートが切られました!
1年4ヶ月後が待ち遠しいですね。



広報宣伝サポートボランティア   岡

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