2016年5月29日日曜日

チャレンジャーズ・ライヴ (ヴァイオリン部門①)


5月26日、日立システムズホール仙台シアターホールにて、コンクール関連コンサート「チャレンジャーズ・ライヴ(ヴァイオリン部門)」が開催されました。「チャレンジャーズ・ライヴ」とは仙台国際音楽コンクールで次の審査段階に進めなかった出場者の有志が出演し、市民の皆さんに演奏を身近に楽しんでもらう目的で開催されたコンサートです。

この日の司会は田原さえさん(ピアニスト、仙台国際音楽コンクール企画推進委員)でした。第6回コンクール最初のチャレンジャーズ・ライヴとあって、まずは田原さんからご挨拶がありました。

このコンクールは毎回レベルが上がるのですが、今回は本当にびっくりする位ハイレベルだと思います。今日演奏いただく6人も驚くほど上手な方ばかりで、先ほどリハーサルを聴いて絶句してしまいました。本当にすばらしい方ばかりです。今日はごゆっくりお楽しみください。



最初の演奏者はタン・ヤビンさん(中国)でした。曲はモーツァルト「アダージョとロンド」。ピアノは文京華さん。リズムに乗った、シャープかつ優雅な演奏でした。
タン・ヤビンさんは9歳の時に北京に出て音楽を勉強し始め、その後アメリカに渡って、もう10年になるそうです。滞在しているロサンジェルスは勉強する環境はとても良いのですが、現在ものすごい勢いで音楽が発展している母国、中国にいつか戻って、音楽活動で発展に寄与したいとのことです。


2番目はダミン・キムさん(フランス)でした。曲はラヴェルの「ツィガーヌ」、ピアノは小熊由里子さん。めまぐるしく変わる曲想を華麗に情熱を込めて弾いてくれました。
ダミン・キムさんは11歳の時からフランスに滞在して、色々な先生からレッスンを受けてきたそうです。続いて、インタビューの話題はスィーツに移りました。フランスにはマカロン等の凝ったお菓子が沢山あるけれども、ダミンさんのお気に入りはバターの香りがすごく良いクロワッサンとコーヒーとのことでした。


3番目は友滝真由さん(日本)でした。曲はメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲第1楽章」、ピアノは進藤泉さん。友滝さんの真っすぐ真摯な演奏に胸を打たれました。もう何十年も接しているこの曲の素晴らしさを、改めて教えられたような気がします。
友滝さんはベルリンに留学して2年です。寒い町ですが、ソーセージとジャガイモが美味しいとのこと。ジャガイモは日本のものより大きくて、蒸かして食べるとすごく美味しいそうです。日本に戻るのも久し振りで、仙台は初めて。牛タンはもう試して、すごく美味しかったとのことでした。


休憩をはさんで、4番目はチェン・ユェイさん(中国)でした。曲はサン=サーンス「序奏とロンド・カプリッチオーソ」、ピアノは高橋麻子さん。美しい序奏を繊細に、そして後半はリズムに乗って、軽快な演奏を聴かせていただきました。
チェン・ユェイさんは9歳から上海で音楽の勉強を始め、その後ロサンジェルスに渡って5年だそうです。これからもまた、他の土地に移ることもあるでしょうが、将来は中国に戻って活躍したいとのことです。


5番目はガブリエル・チャリクさん(フランス)でした。曲はロカテッリの「カプリース」より2曲とパガニーニの「カプリース第1番」、スーク「愛の歌」、「愛の歌」のピアノ伴奏は小熊由里子さん。ガブリエルさんは長身で舞台映えします。切れ味鋭い「カプリース」の後、抒情的な「愛の歌」をじっくり聴かせてくれました。
ガブリエルさんはロカテッリの「カプリース」24曲を既にレコーディングされています。録音に際しては、響きの面からモダンヴァイオリンを使用したそうです。ロカテッリはバロック時代の作曲家ですが、美しいこと、音がウィットに富んでいること、表情が色々あって自由に弾けること、後の作曲家に影響を及ぼしていることから、非常に興味を持っていると話してくれました。パガニーニの「カプリース」第1番もロカテッリの「カプリース」の引用部分があることが今日の演奏で分かり、とても参考になりました。


この日の最後は中村太地さん(日本)でした。曲はサラサーテの「カルメン幻想曲」、ピアノは文京華さん。ヴァイオリンの様々な技巧が炸裂して盛り上がっていく、圧巻の演奏でした。
中村さんは現在ウィーンに留学中。3日前にあった、オーストリアの大統領選挙の話をしてくださいました。留学生には選挙権がなく見守るしかなかったけれど、考え方が全く違う2人の候補者が拮抗して、最後の最後まで結果が分からなかった選挙だったそうです。留学生にとっては嬉しい結果になって良かったとお話しされていました。


アンコールは、田原さえさんのピアノ伴奏により、全員で日本の四季の歌メドレーをしみじみと聴かせてくれました。コンクールの年にしか実現しない、若い才能のアンサンブルに会場からは大きな拍手が沸き起こりました。


最後、サプライズでヴァイオリン部門審査委員長の堀米ゆず子先生が登壇され、コメントを頂きました。

私達の生活は一人で練習して、一人で旅をして、一人でステージに上がることの繰り返しで、本当に一人のことが多いです。この様に皆さんで国境を越えて音楽を分かち合えるというのは、本当に嬉しいし、私も心が和みました。これも仙台の皆さんのお陰です。ありがとうございました。


終演後は恒例のサイン会も開かれ、聴衆と出演者が楽しく語り合っていました。ロビーで聴衆のお一人から「チャレンジャーズ・ライヴでの演奏レベルの高さに驚いた」というコメントを頂きましたが、私も同感です。この様な機会が無料で与えられていることに感謝したいと思います!

チャレンジャーズ・ライブはあと3回
6月 1日(水) せんだいメディアテーク オープンスクエア
6月16日(木) せんだいメディアテーク オープンスクエア
6月22日(水) 日立システムズホール仙台 シアターホール

いずれの日も
 ♪ 入場無料(要整理券) 
 ♪ 整理券配布開始 当日会場にて18:00~
 ♫ 開場18:30  ♫ 開演19:00


本日5月29日、東北電力グリーンプラザ・アクアホールで「第548回ふれあいコンサート ~第6回仙台国際音楽コンクール出場、若手音楽家によるアンサンブル」が開催されます。時間は12:00~13:00(入場無料:直接会場へ)。当日の会場の状況により、入場制限を行うこともあるようです。お早目にどうぞ。

また、本日5月29日、ヴァイオリン部門セミファイナル最終日は14:00開演です。


広報宣伝サポートボランティア   岡
 

0 件のコメント:

コメントを投稿